普段塾に通っていないんだけど、講習だけ参加することはできるのかな?
成果がちゃんと出るかも気になるな。
このような疑問に対し、個別指導塾の現役塾長が解説します。
この記事の内容は次の通りです。
・講習だけ参加できる?
・講習だけで成果でる?
・塾側のホンネ
講習だけ参加することは可能?
結論としては、
ほとんどの塾で可能です。というか歓迎されます。
一部の集団指導塾や、小さいながらも人気のある、個人でやってる塾などでは講習外部生を受け入れていない可能性もあります。
講習のみ受講する場合に気を付けておきたいのは、受講内容です。
集団指導の場合には、通年カリキュラムの一部分として夏期講習を行うことがあります。そうすると、どのタイミングから参加しても途中参加になってしまい、ついていくのが大変な場合があります。
もちろん多くの塾でその辺も考慮してカリキュラムを組んでいると思いますので、それほど心配しなくてもいいですが、受講前に一応確認しておいたほうがいいでしょう。
また、個別指導塾の場合には指導内容や授業回数を相談の上決定することが多いです。
・苦手単元の克服
・既習内容の総復習
・志望校に合わせた受験対策
このあたりを目的に受講されるケースが多いですが、
とりあえず不安だから受けに来た
このような場合も安心してください。
塾側が状況を確認したうえで、どんな内容で学習するのが最適か判断します。
受験直前の冬期講習でも個別指導塾なら普通は受け入れてくれるとは思いますが、その時期にはキャパの問題でお断りせざるを得ないこともあります。
講習だけ受講すれば成果は出るのか?
これも結論から言いますと
タイプや目的、授業回数による
ということになります。
成果が出るタイプ
・普段からある程度の学習習慣がある
・苦手科目や苦手単元が明確である
こういうお子さんであれば、苦手な部分をわかりやすく説明するだけで短期間で目に見える成果が出る場合が多いです。
一方その逆の、全く学習習慣がなく勉強全般が苦手なタイプは時間をかけて指導していく必要がありますので、短期間の講習期間だけでは成果が出にくいです。
夏期講習でそれなりに授業回数があれば基礎を固めて秋以降の予習まで進め、9月や10月にあるテストで結果が出ることもありますが、春期・冬期の短期間講習では難しいかもしれません。
数値結果以外の成果もある
・成果の出る勉強の仕方がわかる
・ライバルの様子がわかる
・テストによく出る問題パターンを知ることができる
全く塾に通ったことのないお子さんの場合は、テストで得点できるようになるためにどのレベルまで反復が必要かとか、どのレベルまで覚えこみが必要かがわからないことも多いんですが、講習での授業を通してその辺を知ることができます。
また、周りの受験生がどのくらい勉強しているのかを知り、その後の学習量アップにつながることもありますね。
それから地域の学校の定期テストの形式や出題傾向を伝えることにより、テストの点が大きく上がることもあります。
これらはメリットと言えますので、短期間でもうまく塾を活用したことになるでしょう。
できれば目的を明確にしていったほうが良い
「苦手単元を克服したい」
「学習習慣を身につけたい」など、
講習を受けることでどうなりたいかを申し込みの段階でよく相談しておくことで、
こんなはずじゃなかった…
という事態を避けることができます。
短期間だと塾にできることも限られますので、過度に成果に期待しすぎないようにすると良いでしょう。
塾側のホンネ
まず、私の塾ではレギュラー在籍生と講習外部生の指導に違いはありません。
一方で、講習生をお客様扱いして何とかその後の入会に結び付けたいと考えている塾もあります。
講習生は○○%以上正規入会させるんだ!
とかいう営業ノルマがある塾もあり、そのため講習後の勧誘がしつこかったりします。
まあ、これについては講習期間の成果をよく判断して、「継続はないな」と判断したら毅然と断ればよいです。
私の塾はそんなに営業色は強くないんですが、それでも本音としては
「講習が終わってもレギュラー受講してほしい」と思っています。
なぜならその方がより満足できる成果が得られるからです。
科目による多少の差はあるにしても、勉強ってコツコツ努力して積み重ねていかなければきちんとした成果が出ないんです。
いくらか払ったから「はいプラス20点」というわけにはいかないんです。
「せっかくここまでできるようになったけど、しばらくしてまた忘れちゃうかもしれないな」
と思うこともあります。
塾に通ってくれている生徒・保護者の方たちには満足してほしいと思っていて、その満足のために長期的に指導したいという考えです。
もちろん、短期間でも十分に満足してもらったら塾の役割を果たしたことになるんですが、難しいケースもあるということです。
それが本音ではありますが、ご家庭ごとにさまざまな事情がある中で、短期でしか受講できないケースがあることは十分承知しています。
ですので遠慮なく講習のみでも塾を活用してください。どんな状況であっても目の前の生徒の指導に全力を尽くすことが役割だと、私を含め多くの塾関係者は考えていますから!