大学に進学するためには、大きく分けると
一般入試、AO入試、推薦入試
の3つの方法があります。
今回は推薦入試について、その中でも指定校推薦について解説します。
記事を書くのは、15年以上に渡り推薦入試を受ける高校生たちを指導してきた現役塾長です。
この記事の内容は次のとおりです。
・指定校推薦とは
・指定校推薦のメリット
・指定校推薦に受かるために必要なこと
指定校推薦とは?
簡単に言うと、大学が過去の実績などをみて、
「そちらの高校から推薦できる人材がいれば受け入れますよー。早くから優秀な人材を確保しておきたいし。」
って高校に打診して、高校が選考を行って内定者を決めると、ほぼ間違いなく合格するという方式です。
で、その高校の校内選考をどうやってやるかっていう話なんですが、
ほぼ評定平均値で決まります。
【評定平均値とは?】
1年学年末と2年学年末および3年1学期(前期)の成績を5段階に直し、その合計値を科目数の合計で割った平均値のこと
たまに「推薦っていっても私何にも取り柄がないから無理かなー」って思っちゃう人もいるんですが、安心してください。
成績さえとっていれば部活やってなくても生徒会やってなくても全然問題ありません。
(やってたほうが有利になる場合はあります。たまたま成績が全く同じのライバルがいたときなど。)
大学側が高校に指定校推薦での受け入れを伝えるときに、評定平均値の基準値や履修科目、出席状況などの条件も決めるんです。
他に高校内にライバルがいないからって、オール2の生徒を受け入れるわけにはいきませんからね。
基準値は3.5~4.0くらいで設定しているところが多いですが、中には3.0で行けるところもあります。オール3で行けちゃうのです。
それでその条件をクリアした人の中から、評定平均が一番高い人が内定者となります。
校内選考で内定した段階ではまだ正式な「大学への合格」ではないんですが、ほぼ間違いなく受かります。
一応面接や小論文も課されることがありますが、かなり形式的なものなので、普通に準備しておけば大丈夫です。
過去に指導した生徒で、小論文の文字数が規定に達していなくても合格した事例もあります。
以上が指定校推薦の仕組みです。
指定校推薦のメリット
私が考える最大のメリットは、
自分のレベルよりも高いレベルの大学に入ることができる
という点です。
試験で点数が取れるタイプの人は、ガンガン勉強して競争して勝ち抜いていけばいいのですが、残念ながらそういう競争には向き不向きがあります。
誤解を恐れずに言えば、一般入試にはある程度のセンスが必要なのです。
どんなに頑張って覚えても忘れてしまう量が人より多いとか、深くまで理解する力が備わっていないタイプは、一般入試ではかなり厳しい戦いになります。
「提出物への取り組みがよく、授業態度も真面目で、定期テストのように範囲が決まっているテストなら何とか対応できるが、模試だと偏差値が低い」というタイプは完全に指定校推薦向きです。
実際に模試の偏差値が50以下でMARCHに進学した生徒が何人もいます。
このように自分の能力以上の大学へ進学することができるのがメリットになります。
ただ、あまりに自分の能力とかけ離れた大学に入ってしまい、大学入学後に挫折したという事例もありますので、そこは注意が必要です。
日ごろから真面目にコツコツ努力した人がそれを正当に評価される仕組みであることもメリットと言えるでしょう。
指定校推薦で受かるために必要なこと5つ(=評定平均をあげる方法)
①定期テストで高得点をとること
②日々の授業を大切にすること
③遅刻・欠席をしないこと
④提出物・授業態度を意識すること
⑤先生に質問すること
前述のとおり、校内選考で選ばれるためには、基準をクリアしたうえで、競合する生徒よりも高い評定平均をとっておく必要があります。
評定平均を高くキープするにはまずはテストの得点が必要ですし、テストで得点するには授業を大切にしなければなりません。
また、学校の成績はテストの得点以外の評価(例えば提出物)もかかわってきますので、その辺も力を抜くことはできません。
そして割と即効性のある方法が⑤の「先生に質問」です。
もちろん理解を深めるために質問するわけですからそれだけでも効果的なんですが、質問しようと思って授業を受けていると、問題意識をもって授業を受けていることになるんですね。
これにより授業の受け方が受動→能動となります。
それから質問すると、
この子最近頑張ってるなー
と、先生からの評価が良くなったりします。
いいことずくめですね。
実際にそれを意識するよう指導した結果、1学期から2学期で成績が6つ上がったケースもあります。
以上です。
多くの人の人生の選択肢を広げるきっかけになれば幸いです!