こんにちは!個別指導塾の現役塾長です。
このページでは中学理科の「人体のしくみ」より、「呼吸・血液」について解説します。
テストによく出るポイントをまとめていて、後半に復習クイズもありますので、ぜひ活用してください。
先にクイズにチャレンジしたい人は目次からクイズを選んでくださいね!
呼吸のしくみ
【重要キーワード】
気管
吸い込んだ空気を肺まで運ぶ管
肺
酸素と二酸化炭素を交換するところ
横隔膜
肺の下にある筋肉で、肺をふくらませたり収縮させたりする
肺胞
肺の中にある、うすい膜でおおわれた小さなふくろ
気管支
気管が枝分かれした部分
口や鼻から吸い込んだ空気は気管を通って肺まで送られます。
肺には肺胞という小さなふくろがあって、このふくろの周りに毛細血管が網の目のように取り巻いています。
肺胞に入ってきた酸素は、この肺胞を取り巻いている血管の中に吸収され、全身に運ばれていきます。
また、逆に体内でできた二酸化炭素は体中から肺まで運ばれてきて、血管→肺胞と移動し、やがて体外へ出ていきます。
このように、小さな肺胞の一つひとつで酸素⇔二酸化炭素の交換が行われています。
肺が一つの大きなふくろでなく、いくつもの肺胞の集まりであることにより、表面積が大きくなってより効率よく酸素・二酸化炭素の交換ができるのです。(テストでよく聞かれます!)
息を大きく吸い込む時には肺も大きくふくらみますが、実は肺自体には筋肉がありません。横隔膜が下がることにより、その上の肺がその分ふくらむという仕組みです。(肋骨にくっついている筋肉によってもふくらみます。)
焼肉のメニューの「ハラミ」ってありますよね。実はあれも横隔膜です。
血液の循環と心臓のつくり
【重要キーワード】
左心房
肺から戻ってきた血液が入る部屋
左心室
全身へ血液を送り出す部屋
右心房
全身から戻ってきた血液が入る部屋
右心室
肺へ血液を送り出す部屋
動脈
心臓から出ていく血液が流れる血管
静脈
心臓に入ってくる血液が流れる血管
弁
静脈にあり、血液の逆流を防ぐ
動脈血
酸素を多く含む血液(図の赤い部分)
静脈血
二酸化炭素を多く含む血液(図の青い部分)
心室は血を送り出す部屋
心房は血が入ってくる部屋 です。
上の部屋と下の部屋、どっちが心房でどっちが心室だっけ?
と悩む人も多いですので、「室」も「下」も両方「し」だから「下が心室」と覚えましょう。
それから図を見たときに、
なんで右に書いてあるのに左心房とか左心室なんだろう?
と考える人もいます。これは、向かいにいる相手の心臓を見ている図だと考えてくださいね。
「肺静脈」なのに「動脈血」?
肺静脈は肺から心臓に戻ってくる血管でしたね。
肺で酸素を補給して戻ってくるので、酸素の多い動脈血です。
つまり、肺静脈っていう血管の名前なのに、流れている血は動脈血なんです。
逆に、肺動脈は心臓から出ていくので動脈です。でも肺に行く前なので酸素をまだ補給できていませんね。つまり流れている血は静脈血です。
大動脈には動脈血が、大静脈には静脈血が流れているのでこちらは素直に考えればよいのですが、肺動脈・肺静脈は注意しましょう。
肺動脈には静脈血
肺静脈には動脈血 です。
【血液の成分】
・赤血球
ヘモグロビンという物質を含み、そのはたらきにより酸素を運ぶ
・白血球
体内に入った細菌をとらえ、病気を防ぐ
・血小板
血を止めるはたらき
・血しょう
上の3つの成分のほか、小腸で吸収した養分なども運ぶ液体
図のように、赤血球・白血球・血小板は固形の成分で、血しょうがそれらを運ぶ液体ということになります。
ヘモグロビンが酸素を運ぶ仕組みを説明します。
ヘモグロビンは周りに酸素が多いと、
なんか周りに酸素いっぱいいるし、他のヘモグロビンたちもみんな酸素とくっついているから、ボクも酸素とくっついとこ!
という性質があります。
また、体のすみずみまで運ばれていって周りに酸素が少なくなると、
あれ?酸素全然いないし、他のヘモグロビンたちもみんな酸素捨ててるな。ボクも酸素と離れとこ!
という性質も持っています。
この性質により、肺という酸素の多いところで酸素と結びつき、細胞など酸素の少ないところで離れて、結果肺から細胞まで酸素を送り届けることができるんですね。
それから最後に血しょうについて。
血しょうは血管の外にしみ出ることがあるんですが、そうすると名前が組織液に変わります。そして組織液はまた血管に入って血しょうに戻るんですが、一部はリンパ管に入ってリンパ液と名前を変えます。
解説は以上です。
ここからは復習クイズです。頑張ってください!
中学理科 人体「呼吸・血液の循環」クイズ 16問
クイズは以上です!